本シリーズ、最終回です!!
最後にコームズ氏とウェシュラー氏、バークシャーに入社してからの
保有銘柄を確認してきましょう。
■コームズ氏
・ディレクTV(DTV) 11年9月
・ダヴィータ(DVA) 11年12月
・リバティー・メディア(LINTA,LSTZA,LCAPA) 11年12月
・ゼネラル・ダイナミクス(GD) 11年9月
・ビザ(V) 11年9月
・マスターカード(MA) 11年
・プレシジョン・キャストパーツ(PCP) 12年9月
■ウェシュラー氏
・バイアコム(VIA) 12年3月
・ゼネラル・モーターズ(GM) 12年3月
・ディアー(DE) 12年9月
・ナショナル・オイルウェル・バーコ(NOV) 12年6月
■ご注意
あくまで上記は推測です。
基本的にウォーレン・バフェットは大きな投資先しか
現在は携わっていません。
小さな案件は、後継者の両氏に委ねられています。
あと、コームズ氏がバークシャーへ入社したのが、2011年。
ウェシュラー氏が入社したのが、2012年。
これらの情報を元に、適当に上記の銘柄を割り振っただけです。
しかも、今では既に保有していない銘柄もありますし、
両氏が手掛ける銘柄が全て俗にいう「バフェット銘柄」と
言えないと思います。
しかし、投資スタイルは両氏ともバフェットと瓜二つなので、
この中から「永久保有銘柄」が出現するかもしれません。
今からこれら両氏の銘柄を「バフェット銘柄診断」していきましょう。
もしかして、将来、バークシャーが買収してしまう企業が
含まれるかもしれません。
両氏ともバフェットにバークシャーの後継を任された
「投資の天才」です。
青田買いではありませんが、今のうちにチェックしておくのが
賢明だと私は考えています。
上記の銘柄で私が「おおっ、これはバフェット銘柄では?」と
感じた銘柄をリストアップします。
・マスターカード(MA)
・ダヴィータ(DVA)
・ディアー(DE)
・プレシジョン・キャストパーツ(PCP)
・ナショナル・オイルウェル・バーコ(NOV)
まーしかし、ウォーレン・バフェットのビックフォーと比べて
やはり少し見劣りがします。
どこかしら「荒削り」な印象を受けるのです。
1銘柄、私がもし選ぶとすれば、「マスターカード」です。
2つ理由があります。
1つ目の理由は、ROEが非常に高く、1株当たりの株主資本が
ぐんぐん伸びているからです。
■マスターカードのROEの推移
2004年 | 24.4% |
---|---|
2005年 | 24.9% |
2006年 | 2.8% |
2007年 | 40.3% |
2008年 | -10.2% |
2009年 | 53.9% |
2010年 | 42.4% |
2011年 | 34.4% |
2012年 | 43.2% |
リーマンショックの影響で2008年はダメージを受けていますが、
それ以外はROEが40%前後というモンスター銘柄です。
■マスターカードのBPSの推移
2006年 | 1.75ドル |
---|---|
2007年 | 2.3ドル |
2008年 | 1.49ドル |
2009年 | 3.13ドル |
2010年 | 4.21ドル |
2011年 | 4.8ドル |
2012年 | 5.82ドル |
ROEが非常に高いため、当然、BPSも毎年、積み上がっていく構図に
なっています。
2つ目の理由は、
「マスターカードは知らない人がいないくらい有名」だからです。
クレジットカードを作ろうとする時、それほど多くの選択肢は
ありません。
バフェットが好むのは、「消費者独占型」の企業です。
クレジットカードの分野は完全に「独占」ではないにしろ、
実質、4社か5社くらいから選ばなければならない、
「寡占(かせん)」市場です。
こういう市場には大きな旨みがあります。
<マメ知識>
寡占(かせん)とは、市場の形態の一つで、ある商品やサービスに
係る市場が少数の売り手(寡占者、寡占企業)に支配されている状態のこと。
少数が一社だけである場合は独占、二社ならば複占、という。
クレジットカードと聞いて、私がすぐに思い浮かぶのは、
・VISAカード
・マスターカード
・アメックスカード
この3つです。
永久保有銘柄は、誰もが思い浮かぶ「ブランド力」があります。
コームズ氏が「マスターカード」を買ったのは、
アメックスに負けないブランド力があると判断したからでしょう。
コームズ氏とウェシュラー氏はバフェットが引退後、
バークシャーの全ポートフォリオを引き継ぐと思います。
その時にどのような運用を行うのか・・・・これらの銘柄を
見ていてとても楽しみです。
バークシャーはウォーレン・バフェットが引退すれば、
終わりだと考えている人も多いと思います。
しかし、そんなことは決してありません。
後継者2名が選ぶ銘柄を見ると、それは一目瞭然です。
むしろ、バークシャー株がバフェット引退報道などで、
大暴落した時が「最大の投資チャンス」となりえます。
(あんまりこの事は大声では言いたくないですが、
私はバークシャーの歴史的転換を見逃すつもりはありません。)
■まとめ■
コームズとウェシュラーは、ウォーレン・バフェットと
ほぼ同じ運用能力があると思われる。
ウォーレン・バフェット引退報道などで、
バークシャー株が大暴落した時が
「あなたの投資人生最大のチャンス」となりえるだろう!!